美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。

炎症性色素沈着3

皮膚の炎症により生じる副産物

それがこの色素斑です。

 

虫刺されの跡

ニキビのあと

正座する方の膝の茶色い座りだこ

バイオリン奏者の方の首のたこ

 

上記の茶色い要素は、すべて炎症性色素沈着と言えます。

かなり守備範囲の広いシミですね。

前回の小話での日焼けの色グロも、これです。

 

はて、

日焼けは冷めるというか

冬になれば素肌の色に戻るけど・・・

他の炎症性色素沈着は取れない

て言うか

ほっといても薄くはならない気がする。。。

と言う方あると思います。

 

これはごもっとな見解で

なかなか薄くなってくれない

頑固な炎症性色素沈着は多くあります。

 

日焼け肌がもとに戻るように

そのシミの色が抜けてくれるかどうかは

もともとの刺激、炎症の強さが影響します。

 

夏の海で一度だけ日焼けした。

これは1回の強力な紫外線刺激です。

強い刺激ですが、1回こっきりなので

こういうものは意外と早く引きますね。

 

しかし、正座やバイオリン演奏家の方など

日常生活の上で毎日繰り返される行為

皮膚がこすれる、押しつける

摩擦や圧迫。

 

これらの慢性的物理的刺激は

非常に弱い力で、長い時間をかけて

皮膚に炎症を生じさせて

シミとなりますから

刺激をやめても、元の状態に戻るまで

作る時と同じように

長い時間が必要となります。

 

ニキビやニキビ後のシミでお悩みの方多いです。

ニキビ後のシミも

この炎症性色素沈着ですから、

ニキビの化膿が治まれば

シミは自然と薄くなっていきますが、

何度もニキビが治ったり、できたりと繰り返してしまう方が多く

繰り返す結果

そこに何度も炎症が加えられ

時に頑固なニキビ跡の色素沈着が発生します。

 

次回は治療の方法について書いてみます。